日本の大手医薬品は「特許切れの谷をどの新薬で埋めるか」が勝敗を分ける局面にあり、勝ち組は明確に第一三共と中外製薬。第一三共はAstraZenecaと共同開発したADC(抗体薬物複合体)エンハーツが乳がん・肺がんで適応を広げ全社売上をYoY+19%で牽引し、HER3-DXd等の後続パイプラインも厚い。中外はロシュ傘下で抗体創薬(アクテムラ、ヘムライブラ等)のロイヤルティ収益構造を持ち、営業利益率45%という製造業離れした収益性で別格となっている。
業界最大の構造リスクは日本の毎年薬価改定と米国IRA(インフレ抑制法)の薬価交渉で、国内市場は実質縮小し、収益は米国売上と新薬比率に依存する二極化が進む。成長ドライバーは第一三共ADCの適応拡大、エーザイの認知症薬レカネマブ(米Leqembi、Biogenと共同)の市場立ち上がり、大塚HDのレキサルティ等の精神神経領域だが、レカネマブは投与体制・保険償還の制約で立ち上がりが想定を下回るリスクが残る。円安は海外売上比率の高い武田・アステラス・第一三共には利益押し上げ要因として働く一方、武田のShire買収に伴う巨額のれん償却と、PER63・PER59に織り込まれた特許切れ(XTANDIの米独占期限、Vyvanse)後の後継不安が重荷となる。
| コード | 企業名 | 売上YoY | 営業利益率 | ROE | PER | 株価 | |
|---|---|---|---|---|---|---|---|
| 4519 | 中 中外製薬 | +19.8% | 44.7% | 25.5% | 32.1倍 | ¥7,300+1.32% | 詳細 → |
| 4503 | ア アステラス製薬 | +19.2% | 20.5% | 3.1% | 59.2倍 | ¥1,680+1.33% | 詳細 → |
| 4578 | 大 大塚ホールディングス | +15.4% | 13.9% | 13.4% | 13.4倍 | ¥7,218+4.62% | 詳細 → |
| 4568 | 三 第一三共 | +19.0% | 11.6% | 12.6% | 34.5倍 | ¥3,800+1.12% | 詳細 → |
| 4523 | エ エーザイ | +6.4% | 6.9% | 5.5% | 25.4倍 | ¥4,200+0.77% | 詳細 → |
| 4502 | 武 武田薬品工業 | +1.9% | 4.7% | 2.0% | 63.2倍 | ¥4,300+0.66% | 詳細 → |