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FINANCIAL MODEL INSIGHTS
業界分析証券

証券

↑ 成長業種
収録 2社 · 時価総額計 4.2兆円 · 最大手 野村ホールディングス
売上成長 平均
+13.8%
営業利益率 平均
41.2%
ROE 平均
12.1%
PER 平均
13.1倍
業界の情勢と今後2026-06-28
現在の情勢

2025年度の証券業界は、JPXと野村という対照的な2極が共存する構造が際立った。日本取引所グループ(JPX)は東証の市場再編とアクティブ運用の活況・売買代金の高水準を背景に、FY2025は営業収益が前年比+22.5%の1,987億円に伸び、営業利益1,163億円(+29.0%)・営業利益率約58%とインフラ独占型の高収益性を一段と高めた(売買代金活況時には営業利益率が6割近くに達する取引所特有の低変動費モデル)。一方、野村ホールディングスは2024-25年のホールセール(トレーディング・IB)復調と、日銀利上げ・新NISA定着による国内ウェルスマネジメント(営業部門)の回復で大幅増益となり、当期純利益3,407億円の過去最高益を計上、市況依存ビジネスの「上振れ局面」を享受した。勝ち組は明確に「フローを握るJPX」と「リテール残高フィーを積み上げる野村WM部門」であり、構造的にはストック収益(運用・残高フィー)へのシフトが両社の収益質を底上げしている点が共通している。

今後の見通し

日銀のマイナス金利解除後の金利上昇局面は、野村にとって預り資産の運用利回り・金利収益を押し上げる追い風で、新NISA経由の家計マネー流入と相まってリテール収益のストック化を加速させる。JPXは2024年11月に実施した立会取引時間の15:30延長+クロージング・オークション導入が出来高基盤を底上げしており、加えてデリバティブ拡充で取引基盤をさらに広げる一方、収益が売買代金に連動するため相場調整局面ではトップラインが揺れるリスクを抱える。最大の変数は米国金利・トランプ関税を起点とした市況のボラティリティで、野村の利益は依然トレーディング次第で大きく振れる一方、JPXは相場が荒れても約定が増えれば手数料が入る「ボラティリティ耐性」を持つ点が両社の決定的な体質差となる。

競争のカギ・注目点
JPXは売買代金活況でFY2025の営業収益が+22.5%(1,987億円)に伸び、営業利益1,163億円(+29.0%)・営業利益率約58%とインフラ独占型の高収益性を一段と高めた。2023年度以降も50%台後半の高収益率を維持する低変動費モデルだが、収益は売買代金連動でトップラインに相場感応度が残る
野村は市況依存の象徴。2024-25年はホールセール復調+営業部門回復で当期純利益3,407億円の過去最高益となったが、トレーディング損益と海外IBの振れが利益のブレ要因
金利上昇と新NISAが野村WMの追い風。預り資産のストックフィー・金利収益が膨らみ、収益の質が手数料依存から残高依存へシフト
ガバナンス/信認リスクが野村固有の重し。2021年の国債先物取引をめぐる見せ玉相場操縦に対し2024年10月に2,176万円の課徴金命令と財務省による特別参加者資格1カ月停止を受け、その余波で社債引受が2024年12月時点で5年ぶりに上位5社から陥落するなど、法令遵守・信頼回復コストがJPXの規制者的中立性と対照的
最も高収益
日本取引所グループ
営業利益率 56.9%
最も成長
野村ホールディングス
売上YoY +18.7%
最も割安
野村ホールディングス
PER 9.4倍
最も高ROE
日本取引所グループ
ROE 14.2%

業界内の指標比較

掲載企業(2社・営業利益率順)

上位を比較 →
コード企業名売上YoY営業利益率ROEPER株価
8697
J
日本取引所グループ
+8.9%56.9%14.2%16.9¥1,900+0.74%詳細 →
8604
野村ホールディングス
+18.7%25.5%9.9%9.4¥1,050+1.16%詳細 →